街並と天空   

『夢と夢をつなぐこと・・・』

それが私達のモットーです。
トータルプラン長山の仲介


マイホームを貸すべきか?売るべきか?

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 『マイホームを貸した方がいいのか?』、『売った方がいいのか?相談にのって欲しい。』という御相談を多くのお客様より頂いております。このようなお客様の場合でも、やはり私共では、〔 Q.賃貸物件にするか?マイホームを持つべきか?のページでもふれましたように 〕お客様に対し安易に結論を急がせることはありません。当然のことですが、最終決定権は所有者であるご本人の意思を尊重したものでなければならないからです。その際私共からは、最新の近隣類似物件等の資料などから一応の査定価格や、そのマイホームを物件化するためにした方が良い必要最小限の措置などの事柄を総合的・具体的に助言・アドバイスを申し上げ、ご本人にとって最善の状況を導き出すお手伝いをさせて頂きます。

 さて、実際に貸した方がいいのか、売った方がいいのかという判断は、ご本人それぞれの事情によって大きく異なりまして、概ね以下の項目の内容と社会状況の変化や法改正などで生じる様々なリスクなどについて、充分理解し総合的に判断することが必要になってきます。

  ○お客様自身のこれからのライフプラン
  ○売却代金や家賃収入を具体的に何に充てようとするのか
  ○賃貸物件とする際、その想定収益と想定支出のバランス
  ○一般不動産の売買市場動向と賃貸市場動向
  ○現在利用できる税制と今後の税制改正の動向   など



 ◆ 『思い入れのあるマイホーム・・・。どうしよう?とりあえず貸そうか?・・・』に潜むリスク

 現在のマイホームを空家にしたり使用頻度が著しく減ってしまうご事情は、遠方へ転勤することとなったり、買い換えすることになったり、親御さんと同居することになったなど、理由は様々です。では実際にその後のマイホームをどうするかという時、「まだ今後の予定がハッキリしないので、とりあえずマイホームを貸したい・・・。」という方がいらっしゃいます。しかし、私共といたしましては正直申し上げると、実際に貸家とした時の一般的なメリット・デメリットなどのご理解、しかるべき比較検討なしでのご判断の上でのお話ですと、なかなか困ってしまうケースもございます。というのも、東京都内やそれに準じるエリアなどを除く地域の住宅街を是非ご想像頂きたいのですが、現在賃貸物件に限って観ると、新しくきれいなアパートや賃貸一戸建が大家さんのご事情などで(実際は相続税対策などで建築するケースが多いのですが)かなり建ち並んできているという現実がございます。ましてや、次々と住宅造成地や新築一戸建・新築マンションなどが分譲されております。購入者もこの低金利時代、賃貸を借りるよりも住宅ローンを組んでマイホームを購入した方が得ではないかと考える方も多くなっております。特に一般のファミリー層は購入派が圧倒的多数を占めるためか、最近ではファミリー向け賃貸物件の空室率が増えてきている状況です。したがって一般的に賃貸物件は、他の賃貸物件のみならずマイホームなどの売り物件とも競合・競争しなければならなくなる可能性が増えてきております。せっかくお持ちになっている不動産も、実際に貸し出しや売却ができなければ対価としての入金はありません。しかも、その不動産をそのままにしておいても、固定資産税や維持管理費等は必ず掛かってまいります。最近では、残念なことに不動産が負の資産ともいえる状況もめずらしくなくなってまいりました。


 ◆ 最近の賃貸事情:空室率の増加などで、以前と比べ大きく様変わりしてきています

 現在では一般的に部屋数が多ければ多いほど、空室のリスクは高まっていると云えます。それは、核家族・未婚者の増加や少子高齢化などに伴い、実際に賃貸物件に入居する方々が1人~3人世帯が多く、一昔前の4人世帯が減少してきているためだと予想できます。その為か、3LDK以上の賃貸物件の需要は低くなってきているようです。また、民間企業も社員用の住宅(社宅)として確保する賃貸物件について全体の家賃相場を調べて、こまめに基準価格の見直しをしたり、いわゆる住宅手当などの支給額全体を削減している状況もあります。一般的に云いますと、大家さんが貸したいと思う価格や条件にピタリと合う入居者を探しずらくなってきており、さらに賃貸物件全体の供給自体が年々過剰気味になってきています。長期的に観ても今後日本の人口動態(構成)を例にとると、何らかの起因による人口増加などがない限り賃貸物件は現在より厳しい競争にさらされることが予想できます。とはいえ、賃貸物件も否定的な面だけがあるということではありません。というのも、大家さんと入居者双方にある程度明確なビジョンがあり、それぞれのご事情が合致すれば、これほど合理的かつ効率的なシステムもほかに無いとも云えるからです。たとえば、ごく地域的な話ですが、新興住宅地にある物件のケース。分譲住宅は多いけれど、まだまだ賃貸物件全体の供給が需要に追いついていない場合。あるいは、一般的に賃貸物件では○○○不可という条件が付くこともあるのですが、大家さんが入居者の事情や要望をくみ取って頂いて、ある程度柔軟に全体的な賃貸条件等を見直して頂ける場合etc・・・。最近では、何かしら近隣類似物件との差別化を図れるか否かなどの要素が、実際に成約に至るか否かのキーポイントになっているようです。


 ◆ マイホームを実際に貸し出そうとする時=サービス業であるという意識が必要になってきています

 実際にマイホームを貸し出そうとする時には、以前と比べ『いわゆる一つのサービス業である』との意識が益々必要になってきています。厳しい競争ですが、取り組み方次第で安定収入を得ることも充分可能です。
 また、最近よく云われる自己責任の時代にあって、これまで以上に大家さんと入居者双方の権利や義務が明確になってきており、同時にお互いのモラルも重要となってきています。
 思い入れのあるマイホームを貸し出すということは、一つの個人事業を行うつもりで事前にメリット・デメリット(予測されるリスク)を充分理解した上で判断することが重要です。


 ◆ 思い出と・・・まずは前向きに現実的な試算を

 思い入れのあるマイホームを子供達のために残してやりたい。せっかく頑張って何十年もローンを払ってきたetc・・・・・・。という心情も、もちろん大切にしたいところです。そこで、実際にマイホームをどうしようかと悩んでいる方々には、ご自分だけで思い悩まず一度、現実的な試算(シミュレーション)を私共のような不動産全般を取り扱う業者に相談した上で、充分に納得されて最終的な決定をされることをお薦めいたします。賃貸物件とする際のポイントは、家賃がいくらになるかということよりも、諸経費や税金(不労所得に該当しますので)を差し引いた手取り額で判断することです。ケースバイケースのお話になりますが、ご本人の年収等によっては、その不動産を購入時と比べ損となる取引額で売却したほうが、賃貸するよりも結果的に金銭的に得となる場合もありますし、その不動産自体の評価が変動しやすいか否かによっても総合的な収支は左右されることもあり、様々な場合がありますので個別にご相談下さい。